• 心不全では、心臓が血液を十分に循環させられないため、肺に血液が滞り、呼吸困難が生じることがあります。また、体の下肢や腹部にむくみ（浮腫）が見られることもあります。これらの症状が見られる場合、心不全の可能性があるため、早期の診察が推奨されます。
• 心不全の患者では、夜間に咳や呼吸困難が悪化することがあります。これは、寝ている間に肺に液体がたまりやすくなるためです。夜間の症状が続く場合や、寝ると呼吸が苦しくなる場合は、心不全の評価が必要です。
• 心不全が進行すると、体内に余分な水分がたまり、体重が急激に増加することがあります。また、体力が低下し、日常生活が疲れやすくなることがあります。これらの症状が見られる場合は、心不全の管理が必要です。
• 高血圧、心筋梗塞、糖尿病、慢性肺疾患などの既往歴が心不全のリスクを高めます。また、生活習慣の改善が必要な場合があります。リスク因子がある場合や症状が出てきた場合は、専門的な診察と予防が重要です。

• 心不全の診断には、心臓超音波検査（心エコー）や血液検査が使用されます。心エコーで心臓の機能や構造を評価し、血液検査で心不全の指標（BNPなど）を測定します。これにより、心不全の原因や進行状況を把握します。
• 心不全の治療には、利尿剤、ACE阻害薬、β遮断薬などが処方されます。利尿剤は体内の余分な水分を排除し、ACE阻害薬は心臓への負担を軽減します。β遮断薬は心臓の機能を改善し、心不全の症状を軽減します。
• 心不全の管理には、生活習慣の見直しが重要です。塩分制限や適度な運動、禁煙が推奨されます。また、体重管理や定期的な体調チェックも大切です。これにより、心不全の症状のコントロールが可能になります。
• 心不全の患者には、心臓リハビリテーションプログラムが推奨されることがあります。これには、適切な運動療法や教育、心理的サポートが含まれます。リハビリテーションを受けることで、心不全の管理と生活の質の向上が期待されます。

心不全

心不全は、心臓が十分な血液を全身に送り出す能力が低下する病気です。この結果、心臓が血液を効果的に循環させることができず、体内の組織や臓器が十分な酸素や栄養を受けられなくなります。心不全の主な症状には、呼吸困難、むくみ、疲労感、咳などがあります。心不全は、心臓病、心筋梗塞、高血圧などが原因で進行することが多く、症状の管理と原因の治療が重要です。適切な治療と生活習慣の改善により、症状の軽減と生活の質の向上が可能です。

• 咳
• 息切れ･呼吸困難
• むくみ

循環器内科

神田医院 院長からの「心不全」について

里井 重仁

医学博士 神田医院 院長

ここで紹介した対処や治療法は、あくまで一般的な例です。
心不全はさまざまな原因によって引き起こされるため、一人ひとり適切な診断と治療が重要です。
心不全と思われる症状が続く場合や心配な点がある場合は、早期にご相談ください。
当院では神田、秋葉原、日本橋エリアの患者様をはじめとして心不全の専門的な診断・治療を行っています。