• 心筋症では、心筋が正常に機能しないため、息切れや運動中の体力低下が見られることがあります。これにより、日常生活に支障をきたすことが多いです。息切れや運動耐容能の低下が顕著な場合は、心筋症の診察が必要です。
• 心筋症の患者では、心臓のポンプ機能が低下し、体内の水分が滞留することから、手足や腹部にむくみが見られることがあります。また、急激な体重増加も見られることがあります。むくみや体重の変化が続く場合は、心筋症の可能性があります。
• 心筋症によって心臓の筋肉が変性することで、胸痛や不整脈が発生することがあります。胸痛が続く場合や不整脈が現れる場合は、心筋症の評価が必要です。不整脈は心筋症の合併症としてもよく見られます。
• 心筋症には遺伝的要因が関与することがあります。家族に心筋症や心臓病の既往歴がある場合は、心筋症のリスクが高まることがあります。また、高血圧や糖尿病などのリスク因子も心筋症に影響を与える可能性があります。

• 心筋症の診断には、心臓超音波検査（心エコー）や心臓MRIが使用されます。心エコーで心筋の機能や構造を評価し、心臓MRIで心筋の状態や疾患の広がりを確認します。これにより、心筋症のタイプと重症度を評価します。
• 心筋症の治療には、心不全の症状を軽減するための薬物療法が用いられます。これには、利尿剤、ACE阻害薬、β遮断薬などが含まれます。これらの薬剤は心臓の負担を軽減し、症状の改善を図ります。
• 心筋症の管理には、生活習慣の改善が重要です。塩分制限、適度な運動、禁煙が推奨されます。また、体重管理や定期的な健康診断も心筋症の症状のコントロールに役立ちます。
• 心筋症の進行が著しい場合や薬物療法で改善しない場合、心臓リハビリテーションが行われることがあります。また、肥大型心筋症では、心筋の肥厚部分を取り除く手術や心臓移植が選択肢となることがあります。心臓リハビリテーションや手術は、心筋症の進行を抑制し、生活の質を向上させるために重要です。

心筋症

心筋症は、心筋（心臓の筋肉）が異常を来す病気で、心臓の機能が低下する状態です。心筋症には主に3つのタイプがあります：拡張型心筋症、肥大型心筋症、拘束型心筋症です。拡張型心筋症は心室が拡張し、ポンプ機能が低下するものです。肥大型心筋症は心筋が異常に肥厚し、心臓の血液供給が困難になります。拘束型心筋症は心筋が硬化し、心臓が正常に拡張できなくなる状態です。心筋症の症状には、息切れ、疲労感、むくみ、胸痛などがあります。早期の診断と適切な治療が重要です。

• 動悸
• 息切れ･呼吸困難
• 胸痛

循環器内科

神田医院 院長からの「心筋症」について

里井 重仁

医学博士 神田医院 院長

ここで紹介した対処や治療法は、あくまで一般的な例です。
心筋症はさまざまな原因によって引き起こされるため、一人ひとり適切な診断と治療が重要です。
心筋症と思われる症状が続く場合や心配な点がある場合は、早期にご相談ください。
当院では神田、秋葉原、日本橋エリアの患者様をはじめとして心筋症の専門的な診断・治療を行っています。