• 突然の片側の手足や顔の麻痺や感覚の鈍さは、脳卒中の初期症状です。特に腕を上げることができない、顔が垂れ下がるなどの症状が見られる場合、すぐに診察を受けることが必要です。これらの症状は脳の血流障害を示しています。
• 突然話すことが難しくなる、言葉が出てこない、他人の話が理解できない場合、脳卒中の可能性があります。特に、日常会話が困難になる場合は、脳の言語中枢に問題が生じている可能性が高いため、速やかに医師の診察を受けることが重要です。
• 片目または両目の突然の視力低下、視野欠損、物が二重に見えるなどの視覚障害は、脳卒中の兆候かもしれません。視覚障害は、脳の視覚に関わる部位の血流が阻害されることで発生するため、迅速な診察と治療が必要です。
• 突然の激しい頭痛、特に今まで経験したことのないような痛みや、意識が朦朧とする場合は、脳出血の可能性があります。これらの症状は、緊急事態を示すため、すぐに医療機関を受診することが重要です。

• 脳卒中の診断には、血液検査やCTスキャン、MRIなどの画像診断が用いられます。これにより、脳卒中の種類（脳梗塞か脳出血か）を特定し、適切な治療法を決定します。早期の診断が予後を大きく左右します。
• 脳梗塞の場合、血栓溶解剤（tPA）を投与して血栓を溶解し、血流を回復させます。治療は発症後4.5時間以内が最も効果的です。このため、症状が現れたら速やかに医療機関を受診することが重要です。
• 再発防止のために、抗血小板薬や抗凝固薬を使用します。これにより、新たな血栓の形成を防ぎ、血流を安定させます。適切な薬剤の選択と服用指導が重要です。
• 脳卒中の後遺症を最小限にするために、理学療法、作業療法、言語療法などのリハビリテーションを行います。リハビリは、発症直後から始めることが推奨され、患者の機能回復を促進します。専門家の指導の下で、継続的にリハビリを行うことが大切です。

脳卒中

脳卒中（脳血管障害）は、脳の血流が途絶えるか出血することで脳細胞が損傷を受ける疾患です。脳卒中は大きく三つのタイプに分けられます。脳梗塞は、血栓や動脈硬化によって血流が遮断されるタイプで、全脳卒中の約80%を占めます。脳出血は、脳内の血管が破れて出血するタイプです。くも膜下出血は、脳血管に発生する動脈瘤が破裂するタイプです。症状には、突然の片側の麻痺、言語障害、視覚障害、激しい頭痛、意識障害などが含まれます。早期の診察と治療が脳卒中の予後を大きく改善します。症状を感じたら、すぐに医療機関を受診することが重要です。

• 意識障害･失神
• めまい
• しびれ
• 頭痛

内科

神田医院 院長からの「脳卒中」について

里井 重仁

医学博士 神田医院 院長

ここで紹介した対処や治療法は、あくまで一般的な例です。
脳卒中はさまざまな原因によって引き起こされるため、一人ひとり適切な診断と治療が重要です。
脳卒中と思われる症状が続く場合や心配な点がある場合は、早期にご相談ください。
当院では神田、秋葉原、日本橋エリアの患者様をはじめとして脳卒中の専門的な診断・治療を行っています。